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アカボヤ 赤海鞘
ホヤ綱マボヤ目マボヤ科アカボヤ属

Sea squirt
学名:Halocynthia aurantium
 

ホヤは主に「真ボヤ」と「赤ボヤ」の2種類あり、「真ボヤ」は殻の表面に円錐型の突起が多数あり身が赤橙色。一方、身が赤色の「赤ボヤ」は殻の表面がツルツルして凹凸がないのが特徴。北海道で漁獲量が多いのは「赤ボヤ」のほうで、北海道でホヤといえば「赤ボヤ」のことをいう。ホヤ貝とも呼ばれているが厳密には貝ではない。名前の由来はランプの火をおおうガラス製の筒「火屋(ほや)」に形が似ているからだ。

5月中旬に体長15センチを優に超えるほどサイズが大きくなり、そこから徐々に小ぶりになってくる。ただしその分、身が厚くなり旨みも増してくるため、7〜8月にかけての夏のホヤが最も美味しい旬の時期とされている。紀貫之の土佐日記にも登場し、千年の昔から食べられていた。

体は球形で暗赤色の外皮に包まれており、頂上部には2つの大きな突起がある。それが入水孔と出水孔。片方はプラスの形、もう片方はマイナスの形に閉じているのがおもしろい。入水孔から取り入れた水から酸素と食物を摂取し、残った水を出水孔から排出する。海中で活動している状態ではどちらも口を開けているが、水揚げとともに海水を体内にため込んだまま閉じてしまうので、活きのいいホヤは体がパンパンにふくれている。下端には海藻の根のような付着帯をもち、幼生のうちはオタマジャクシのように水中を動きまわる。しだいに尾部が吸収されて球体に近くなり、やがて岩礁などに付着する。

全国に分布しているが、北海道太平洋側やオホーツク海、東北三陸海岸が産地として名高い。近年は養殖による生産がほとんど。しかしながら北海道では天然ものもあり、その量は全国のわずか1%程度。荒波がたえない北の海の厳しい環境のなかで行われる命がけの潜水漁によるものだ。

ホヤは外側の硬い皮をはぎ、内側の橙色の筋膜体を身として食べる。身にはビタミンEの含有量が多く、活性酸素を抑え体内の不飽和脂肪酸の酸化を防ぐ働きがあるので、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防に役立っている。このほかビタミンB1・2、DHA、EPA、さらにはリン、鉄、亜鉛などのミネラルも非常に多く含まれている。

磯の風味とほのかな甘み、そして苦みがホヤの最大の特徴。鮮度の劣化にともない、臭みやエグみが出てくるため産地からの直送がかかせない。

刺身にすると絶品で、香り高くコリコリッとした食感が堪能できる。酢の物や寿司、バター焼きも美味。塩辛や燻製などの加工品も多い。
 

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